Menu

体の豆知識

Home

体の豆知識

PAGE TOP

ゴルファー必見

バランスのいいスイングとは?



当院には以前から、ゴルフをするために体の症状改善やメンテナンスを目的としてプロから競技志向のアマそしてまだビギナーの方まで多くのゴルファーが来院されています。そこで今回はゴルフスイングと体のメカニズムについて述べたいと思います。

まずアドレス時の体の状態から説明します。バックスイングからトップの位置では背骨のねじれと共に右側の背中から腰の筋肉が左側のそれに比べてより緊張します。実際トップの姿勢のまま左手で右側の背中や腰に触れて頂くとお分かり頂けると思います。いつも右の背中や腰に痛み・違和感が出やすい方は、この部分の背骨がねじれ筋肉の張りが強くなったために症状が出たと考えられます。またこの部分の張りが強くなると、いつもよりバックスイングが上がりづらいと感じられたりもします。

次にトップの段階からダウンスイング、そしてインパクトにかけての動作について述べます。トップからダウンスイングへの切り返しでは特に右の股関節と右臀部(おしりの筋肉)の柔軟性が重要になります。これらの部分が硬くなると、いわゆるタメ・ネバリが無くなり、力強いインパクトを迎えることができなくなります。

最後に、インパクトからフォローにかけては左腰がねじれることでこの筋肉が緊張します。左腰がよく痛む、左足がツリ易いという方はこの部分に問題が生じていると考えられます。また左腰や左股関節の柔軟性が少なくなるとフォローからフィニッシュがスムーズにいかなくなってしまいます。

付け加えて肩・肘・手首などの問題にはゴルフスイングをする際の右腕と左腕の役割の違いが関わります。我々は無意識のうちに右腕と左腕を使い分けています(詳しくは体のしくみと症状参照)。右腕は主に二頭筋や橈骨筋といった屈筋(腕を曲げる筋肉)、左腕は逆側の三頭筋や尺骨筋といった伸筋(腕を伸ばす筋肉)を使うことを得意としています。ゴルフスイングの時にもこの習性が本能的に働きます。ですから当院では肩・肘・手首を痛めた方に対して右腕と左腕で異なる対処をしています。

このようにゴルフスイングは一連の動作を一方向に反復して行う運動であるため、各部分がねじれたり緊張が高まったりバランスが崩れたりしやすいのです。そしてこのような時に体は防衛本能を働かせます。皆さんの中にも『なぜか今日は体が回りづらい』『リズムがおかしい』『アドレスがしっくりこない』などと感じられる日があると思います。これはスイングそのものが悪くなったり、フォームを忘れてしまったりしたのではなく、体の方でスイングをさせないように制御しているのです。ですからこのような時に無理をしても返ってスイングリズムを崩すか、故障を引き起こす原因となって悪循環に陥ってしまいます。ですからこのような時には、まず体のバランスを整えるためのメンテナンスをしてからスイングすることを勧めします。